某アイドルの錯覚と錯乱

 「草薙事件」の問題は、世俗的なアイドル、芸人、アーティストの一人が、深夜に深酒して酒乱・錯乱した場合に、事務的に定型的に処理する警察の意向によっては、その彼が、逮捕され拘置され家宅捜索までされるという現行制度の歯止めの無さへ危惧・警鐘だけではけしてない。
 より深刻な問題は、草薙某の「ありふれた錯乱」の根本にある彼の「不満=異議申し立て=プロテスト」を、公的な権力である警察は、極めて卑近な「公然猥褻」とか「禁止薬物の乱用による錯乱」としてしか把握することも処理することも出来ないということだ。
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 華やいだ電飾・虚飾の世界に生きるTVタレントの草薙某が、都会の片隅の人工的な公園で、衣服と共に脱ぎ捨てようとした「何か」は、何だったのか?