スフィンクスの炒り卵 1996.7.28

niwaii2005-08-02

 スフィンクスの炒り卵(または ――を射る矢)に、秘密があると言うなら、古の複葉戦闘機の高速に回転するプロペラの間を射抜く機銃よりもちゃちな仕組みだ。しかし、賢者の石ころ付きのこ奴があれば今日の凡庸な技術者でさえ、かつての仰々しい魔術師・錬金術師と化す。
 熱っぽい信奉者たちのまなざしに、パルス制御のディスクが融解し奏で立てる現代的に脳天気な雅楽。もしや、これが予定調和のコード進行か。
 彼らが射る矢は、おそらく彼らとは関係はない。その軌跡も、その到達点も、彼らの与り知らぬこと。そう、おそらく神のみぞ知る。そして、今日神々は錆びた針金で創られている。
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