わたし脱いでも凄いんです お腹が

 詰まらない冗談はさておき。俺の腹が腹筋で3段に分かれてた頃は、その他大勢と同じく、心情サヨクであった訳だ。マルクスもその他もろくに読んだこともないままに。いつの間にか腹の脂肪を片手でつかめるようになった現在では、いわば心情保守だ。これまたその他大勢と同じくか。
.
 理念としては真っ当そうな主張をしてた「ダメなものはダメ」の旧社会党が衰退した理由は何だろうか。答えは幾つもあることだろう。その一つは、55年体制とやらを維持する欺瞞的ガス抜き的な反動勢力そのものであったことが、次々と露呈したことではないか。(悪しき意味での弁証法的思考の限界についは別途機会があれば書いてみよう。)
 世界の歴史を少しでも学べば、反体制を標榜する勢力が、その実、抑圧的ですらある体制を強力に補完していた事例(コインの裏表であった事例)を幾つも知ることができるだろう。組織は常に腐敗する。組織は組織の維持が自己目的化する。ついには、マッチポンプさえ厭わなくなる。等々。
.
 昨今、日産自動車が復活に成功し、三菱自動車が醜態を晒している。同じように提携先の外国メーカーから社長を招聘し、再建に取り組んだはずだ。両者の差異はどこにあったのか。後者には硬直化し機能不全に陥った官僚の官僚による官僚の為の組織運営(体質)があったのではないか。(伝聞で良ければ、具体例を幾つか挙げることができるが、事実誤認もあるだろうし、経済誌などで散々論じられているだろうから省略する。)
 組織(システム)の内部にいると、組織自体にある諸問題に盲目的になるという。盲目的になったまま組織の外にいるかのように錯覚している奴らが多いのかも知れない。
.
 あまりに稚拙であろう組織論はもう止すとしよう。ところで、愛とか正義とか反戦とか如何にも耳触りの良い言葉を振りかざす奴らは、何を賭け何を得ようとしているのか。
 俺は、イラクのテロリストにではなくレジスタンスに共感を覚える一人だが、最終的に彼らが勝利した場合、いや、敗北しようとも、持つ者と持たざる者との相克は、紛争戦争は、さらに続くだろう。中東やアフリカでは、世界地図の国境線をみるまでもなく、20世紀の精算が終わっていないのだから。
.
「追記」
 空想的な独善的な反戦を評価しない。しかし、けして戦争を肯定するものではない。
 イラクへの自衛隊派遣には反対だった。が、行った限りは任務を果たし無事に帰還することを希望する。現在のイラクには、誰がどうみても非戦闘地域はない。あるとしてもサマワ自衛隊宿営地内だけのお話だろう。イラク戦争開戦の根拠も正義とやらもない。撤退時期を誤らぬことを希望している。